さいとうやすしのさいと

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「話をすると楽になるね」と言われたい(読書)

   

コミュニケーション(英: communication、交流)とは、
・社会生活を営む人間の間で行われる知覚・感情・思考の伝達。
・(生物学)動物個体間での、身振りや音声・匂い等による情報の伝達。

出典元:wikipedia「コミュニケーション」

自分の仕事柄、コミュニケーションが得意です、とハッキリ言えないとまずいのかな…。でも実際は、自信を持って得意と言える人は少ないと思います。

辞書的な意味では「情報を伝えること」です。

本当にそれだけ?

コミュニケーションがうまくなるには?という問いには、
「ちょっとだけ自信を持ってみる」などという改善策も言われます。

「自信を持つ」ってなに?精神論?
それが出来ないから悩んでいるんじゃないの!?

個人的に感じている違和感を解消してくれそうな本を読みました。
…なかなか奥深い。それはコミュニケーション自体が深いからですね。

アナウンサーなのに?

吉田尚記 太田出版 2015-01-31
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by ヨメレバ

『なぜ、この人と話をすると楽になるのか』

著者の吉田尚記氏は放送局のアナウンサーという立場でありながら、アニメやゲームに詳しい業界随一のオタクで連載やイベント司会を務めているという個性的な方です。

よっぴー(ニッポン放送吉田尚記) @yoshidahisanori

個性的なアナウンサーが語る「話をする」事について非常に興味をもちました。

はじめに、僕が色々勘違いしていたこと

本のタイトルから、
ラジオアナウンサー=プロの話し手 吉田さんが、
「あなたと話をすると本当に楽になりますね〜」と、相手からいつも言われているんですよ。
そのコツをお伝えします…

という内容では全くありませんでした!!

しかも一方的に方法が書かれている本でもありません。この本のために事前に、ニコニコ生放送でのネット配信が行われました。ご本人が仕事の中で20年くらい考えてきたことを、8回にわたり視聴者とやりとり。その内容をまとめた本だったのです。

 「まだコミュ障を完全に克服したわけではありません」

という冒頭の言葉でまず驚きました。

※コミュニケーションがスムースにいかない状態をさして、コミュニケーション障害(コミュ障)と言います。カンタンに言うと「人付き合いがとても苦手な人」という意味です。もちろん障害といっても医学的な意味合いを除きます。

アナウンサーとしてお仕事されていても、はじめは些細な会話が苦痛だったらしい。試行錯誤を重ねいかにしてコミュニケーションスキルを身につけていったか?ずーっと悩んで考えてきた方だからこそ語れる内容でした。

みんなが普通に出来ていることなの?

本文中の言葉を借りれば、
訓練しなくても出来るとされている行動の場合に「障害」という文字が付けられます。
例えば、歩行障害と言いますが、水泳障害とは言わない。水泳は練習しないと出来ないから。

言い換えれば、コミュニケーションは普通にできてあたりまえだと思われているからです。

そんな事はありませんよね!!

世の中で一般的に使われている障害の語は、コミュニケーションには当てはまらない

ここで僕は、最初の腹落ちをしました

この本はコミュニケーションについて、これまでにない切り口で具体的・実践的な内容です。このとおりにやれば出来るかもしれない、誰もが気をつけるべき事柄が書かれています。

吉田さんは「コミュニケーションは技術」として捉えています「コミュニケーションは勇気を持つことでうまくいきますよ」みたいな、曖昧な根性論ではなく、練習して訓練する技術論です。

知らない人とコミュニケーションをとるのは誰にとってもストレスなのは大前提。それを気持よく、楽になる営みです。内容を一部ご紹介していきます。

はじめに結論「相手のためにしゃべろう」

ともかく相手の事を考えて。文中「自分の意見なんていらないと思っています」と語っている部分もあるほど。「相手」は本書を通じてのキーワードになります。

▼基本編、技術編の2部構成、9つの章があります

◆基本編
はじめに コミュ障の私よ、さようなら
1 コミュニケーションとは何だろう
2 「コミュ障」だった私
3 コミュニケーションという「ゲーム」
4 ゲーム・プレーヤーの基本姿勢
5 沈黙こそゴール

◆技術編
6 コミュニケーション・ゲームのテクニック
7 質問力を身につける
8 キャラクターと愚者戦略
9 コミュニケーション・ゲームの反則行為
まとめ コミュニケーションは徹頭徹尾、人のために

コミュニケーションには「定石」がある

コミュニケーションを協力型のゲームと捉えました。これがコミュ障から抜け出すきっかけになったと言います。対戦型ではないため、会話を通じて参加者全員で、気まずい気持ちが心地よくなることを目指します。
ゲームであれば定石(決まったやり方)があり、それを練習すれば誰でも上達していきます。その一例です。

◆コミュニケーションには、こう来たらこう受ける、こう受けたらこう出すという「型」がたくさんある。
◆ゲームをより楽にプレイするには、相手にしゃべってもらってその話を聞く。

 「空気を読め」ってなに?

空気読めねえな〜。という言葉を噛み砕いて書かれています。…ここでも腹落ちをしました

◆「空気を読む」とは、その場のムードに自分のテンションを合わせること。

例えば、落ち着いた雰囲気の場所に自分だけテンション高めで現れたら浮きます、いわば場のムードに合わせてチューニングすることです。これは、より会話が弾みやすくなる環境を作るために必要なことです。

 

後半の技術編では、

コミュニケーション・ゲームのテクニックなどが書かれています。

会話には時間経過があって、それが考える枠組みになります。
Q:その繋がる会話をするにはどうすればよいでしょうか?
A:話題は常に相手の側にあります、だから質問すればいいんです。

3つに分けて考えられている具体例をいくつかあげます。

会話で優位に立とうとしない

1.ホメる ホメると自分が相手に受け入れられる
2.驚く 深い知識があるから驚ける
3.おもしろがる 人はポジティブな経験を増やしたい

ゲームは相手のフィールドで行うため「自分が自分が」と優位に立とうとしないこと、そのための技術です。

ゲーム=サッカーにたとえています

・受け(トラップ) 相手の話を全部聞く
・質問(パス) 興味があることを具体的に聞く
・答え(ドリブル)話というボールを次々に回していくために「感想・自分の話」が使われる

会話のボールが今どのような状態にあるのか、念頭においておくことが大切です。

ゲームの反則行為

1.ウソ禁止 事実であればディテールの拡大縮小ができるけど、ウソだと出来ない
2.自慢ご法度 その人の解釈が固定してしまう
3.相手の言うことを否定しない 否定するのではなく黙秘する

自慢話をする人や、相手の話に「いや…」と否定から入る人がいますね。嘘は論外ですが。
楽しくないので協力して排除していきましょう。


内容が細かいため網羅しきれていませんが、特に気になった内容をあげてみました。

自分に置き換えてみると

自分の仕事を考えて、注目したのは以下の2章です。

6章 コミュニケーション・ゲームのテクニック
7章 質問力を身につける

相手にしゃべらせることが中心(ともかく「相手」)

それでは「相手の話しやすい環境を作る」にはどうしたらいいか?

◆相手に対して興味を持つとは? >> 相手への興味は、即質問に繋がります。
◆興味を質問に変換するには? >> 感ずる心のハードルを思い切り下げることです。

▼これまで自分なりに気にして、実践して(わりと出来ていたかな…と思う)こと

◎相手に興味を持つこと。そこで質問すること。

持論として「自分の知らないことを教えてくれる人は素晴らしい」ということがあります。
僕は素人なんだから、聞くのは恥ずかしくないしあたり前のこと。相手に教えてもらう気持ちだったら、質問もいっぱい出来るのではないでしょうか。

実際に聞く前に「こんな事聞くのはちょっと恥ずかしいんですが…」と言います^^

◎会話をモニタリングしてみる。自己評価でいい。

自分の側が成功していると思えたときは、相手も大体成功している。こと。
これは唯一自信がある感覚です。打ち合わせの後で「うまくいった」と感じた時は、後に概要をメールした時も相手の反応がよくて、その後もうまく進みます。

きっと変に遠慮して顔色を伺ったりせずに話ができてて、同時に自己評価が出来ているなら、相手の反応も良く見えている。相手にも満足していただけてる状態だからですね。

まとめ

自分にとっては、腹落ちする言葉のオンパレードでした。本は付箋だらけです。
根性論に違和感を感じていた自分は、具体的な指標が欲しかったんだなあと改めてわかりました。

「コミュニケーション論」なんてわざわざ考えるのは、(気にしないで出来ている人にとってみたら)もしかしたら、理屈っぽいだけかもしれません。

さらに、この本であっても、トライと失敗を繰り返して実践で身につけていくということは不可欠です。そして、まだまだ抽象的な部分もある。それは、人それぞれだったり、相手によっても変わるから仕方がないんだなとわかります。

「自信を持ってやってみよう!」という感覚だけで、最終的にはその読み手に投げっぱなしをする、これまでの本とは一線を引く内容でした。

すでに本文中で何人もの人とディスカッションしていて、もまれた内容になっていますから。それぞれの考え方が散りばめられているために、その中から自分に近い感覚を見つけられて、それぞれ腹に落としやすいのかもしれません。(レビューでは読みにくいという感想もありますが、その意見も分かります)

コミュニケーション欲求というのは、食欲・性欲・睡眠欲と同じレベルの、人が持つ基本欲求だと思っています。

みんな気持ちの良いコミュニケーションを目指している。自分ひとりでは生きていけない以上お互いが気持よくなれるように努めます。

相手のためにしゃべろう。そして、この人と話をすると楽しい。この人と話すと楽になる。と言われるようになります。

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